今日は東洋医学から見た体のバランスの話です。
体に限った話では無いのですが、自然界全ての物は
「木」「火」「土」「金」「水」の5つの性質から成り立つと東洋医学では考えています。
この考え方を五行説といいます。
体の内臓も、それ以外の部分もすべてこの5つの性質で成り立ち、それぞれの特徴を持っています。
まずは、内臓から触れていきたいと思います。
「木」の性質は「肝」「胆」
「火」の性質は「心」「小腸」(+「心包」「三焦」)
「土」の性質は「脾」「胃」
「金」の性質は「肺」「大腸」
「水」の性質は「腎」「膀胱」です。
性質と働きはむしろ真逆の意味を持っていて、そこの部分で体のバランスを取っています。
物事を考える際に、どこかに負担が掛かるとそこの部分が弱ることは容易に想像出来ますが、体を考えた際にそこの部分だけが悪くなるのではなく、関係するところの部分に大きな影響を与えます。
その為に、体の本質の部分だけではなく、それ以外の部分の症状なども出てしまうために薬の処方が難しくなったり、本人すらも原因がわからなくなったりします。
5つの性質を持った自然界のバランスの取り方として
①親子関係
②夫婦関係
のような二つの関係があります。
①の親子関係は比較的わかっていただきやすいと思いますが、順番に説明していきます。
「木火土金水」の性質をそれぞれの物に例えると
「木」=「樹木(じゅもく)」
「火」=「炎(ほのお)」
「土」=「大地(だいち)」
「金」=「金属(きんぞく)」
「水」=「海・湖・池(うみ・みずうみ・いけ)」
ほとんどそのままですね(笑)
木(親)が燃えて火(子)を産みます。
火(親)で燃えた物が灰となり土(子)を産みます。
土(親)が堆積して金属(子)を産みます。
金属(親)が冷えると表面に水滴(子)が出来ます。
水(親)が木(子)を養います。
ここでも東洋医学の独特の考え方が出てきますね。
木は常に親であるわけではなく、相手によって立場が変わります。
水からすれば木は子供でありますが、火からすれば親になります。
それ以外の部分でも同じことが言えます。
この考え方を親子関係、または相生関係(そうせいかんけい)と言います。
親は子供が体調を崩すと世話をします。
看病とそれ以外の用事で親は弱ってしまいます。
子供(本質)が弱るとその五行に取っての親の部分が合わせて弱ってしまいます。
この親子関係が巡り巡って体のバランスを取っている一つの大きな要因になっています。
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