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執筆者の写真こたろうのはりきゅう

体の状態を西洋の知識で東洋医学を考えてみる①

なんだか良くわからないようなタイトルになってしまいましたが(笑)


少し前置きを書きます。


こたろうのはりきゅうで治療していると良くこんなことを患者さんから質問されます。


「頭痛に効くツボはどこですか?」


先に結論を書きますと


「頭痛に100%効果のあるツボっていうのはありません」


「頭痛にそれなりに効果のあるツボはあります、しかし全く効果が無いことも、場合によっては頭痛が悪化することもあります」


このように答えると患者さんからはこのように返ってきます。


「テレビや雑誌で頭痛に効くツボってやってたのですが、あれは何ですか?」


「頭痛が起こるには原因が血の消耗や老眼や胃の不調や腸の不調が原因です」


「Aというツボは血の消耗には効果がありますが、それ以外には効果がありません」




本題に入ります。


あなたが頭が痛くなったとします。

病院に行って頭が痛いので薬を出してくださいとお医者さんに伝え、痛み止めを出してもらい、その痛み止めを飲むことで頭痛が治まりました。

全てのお医者さんがこのように薬を出しているわけではありませんが、この流れはとてもわかりやすいと思います。


でも待ってください、その頭痛は何が原因なのですか?

そう尋ねて何が原因か答えられる人はそうは多くないと思います。

逆に答えられるということは、原因を取り除ける可能性がありますので自分で治せるかも知れません。

中には原因がわかっても何も出来ないこともあるかも知れません。


頭痛はどうして起こると思いますか?


頭痛はどうすれば治りますか?


原因の数だけ治し方があります。



何をしたかによってどこの部分にダメージがあるか検討を付けることが出来ます。


あなたが長時間のデスクワークで目を疲れさせたから頭痛が起こった場合、

① ずっと根を詰めて作業することが多く目を開けているのも辛いような状態で、さらに頭を使って作業をするような場合は短い時間であっても頭痛が起こりやすくなります。

 この様な場合は頭のてっぺんや頭の横側(耳の上の部分)が痛かったら五行の中で肝に大きく関係があります。鉄分の多い食べ物や体全体を動かしてあげることで軽減させることが出来ます。


② 老眼があった場合でピントを合わせるのが大変な方で頭の後ろ側が痛かったら五行の中の腎に大きく関係があります。

 この場合は足の冷えや睡眠不足、または睡眠時間は少なくないが睡眠の質が低下しているために疲れが取り切れていないなどが考えられます。

 足が冷える状況を作らないことはもちろん、体全体を温めてあげ睡眠時間を多く取ってあげると軽減させることが出来ます。


③ 猫背などで長時間座っていると胃を圧迫しています。圧迫されている臓器は働きが低下します。

 専業主婦の方は狭い台所での作業をイメージして頂いたら良いですし、デスクワークをされている方なら机が狭い、余計なものが多く乗っている状態での仕事をイメージして頂けたらと思います。

 この場合、おでこの部分が痛くなります。五行の中で脾に大きく関係があります。消化の良い食べ物を選んでいただいたり、場合によっては胃を休めるために食事を抜くことも考え、背筋を伸ばして内臓を圧迫しないように気を付けると良いです。

 またここが問題になっている場合に「悩み」が大きく表れやすいのでご注意下さい。


④ 空調などを利用している場合、夏は冷房、冬は暖房で肌に乾燥をもたらすことが多くなってきます。

 また仕事中などでなかなかトイレに行けない状況が続いているとお通じも悪くなりやすいです。その際、頭の横側が激しく痛むことが多いです。五行で言えば肺に大きく関係があります。対策としては肌をあまり露出しない、風が直接当たらないように工夫する、トイレは定期的に行く、スキンケアをする、体を動かすなどすると軽減すると思いますが、激しい頭痛は脳卒中(簡単に言えば脳に血液が巡らなくなって起こる障害全般)の可能性もありますのでご注意下さい。

脳卒中は頭痛以外の症状が片方(右半身や左半身)に合わせて出やすいです。突然殴られたような痛みが出た場合はすぐに病院へ連絡するか周りの方に助けを求めてください。



頭痛でデスクワークに限って書いてみましたが、もちろん頭痛にはデスクワーク以外でも起こります。


今回の記事で何が言いたいかと言いますと、


症状に対してツボはスイッチみたいに効果のあるものではない。


一般的な表現では同じ症状であっても、場所や痛み方で原因が違う。


もちろん厳密に言えば西洋のお医者さんにかかっても原因が違えば薬が変わるのでアプローチが変わる。



こたろうのはりきゅうでは、頭痛が起こったからこのツボといった治療の仕方ではなく、症状と体の状態から何が原因であるかを考え、今のその体に一番適しているツボを選んで治療しています。

そして、ただ頭痛のためだけの治療をしているわけではありません。頭痛が起こっている状態は、その他の状態も症状として表れている(本人が気が付いていない場合もあります)状態ですので、そこの部分も合わせて治療をしています。


頭痛だから痛み止め、その気持ちはわかりますが少しご自分の体の状態を振り返り適切な薬を選べているか考える機会になれば幸いです。


痛み止めを飲まなくても足を温めれば治まる頭痛も胃を温めれば治まる頭痛もあるのですから。


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